4分割できるムク板2011/07/30 15:02

モンキーポッドのテーブルがPatisserie de Boisのプレオープンに間に合いました。製材前の状態で木目を判断したので、心配でしたが、予想以上のきれいな木目と雰囲気です。厚みが80もあるので(原木は100だった)側面まで木目がきれいです。

片側をモンキーポッド特有の木肌を見せるためにカーブのままにしたのが大成功。一枚のムク板に見えますが、4分割できます。一枚の巨木を製材してから4つに切ってもらいました。それぞれに頑丈な足がついています。店舗なので用途に応じて、並べ替えられる様に設計しました。

木をレーザーカット2011/07/23 10:58

Patisserie de Bois には素材を生かした木がたくさんある。珍しい木、貴重な木、変わった加工等、過去のブログでも少しづつ触れているが、こうした材料を探して提供してくれたのが島根の材木屋さん、アトムカンパニー。
http://ksc-co.jp/index.html
出会いはブログに書いているので見てください。

何度も打ち合わせをしている中で、島根から社長が私の東京の事務所まで足を運んでくれて、見せてくれたのが木の看板。島根の付き合いのあるレーザー屋でカットした、アトムカンパニー本社の看板試作品だった。材質といい、切れ味といい一目ぼれ。薄っぺらくなく、重量感があった。何よりも木目がいい。看板はステンレスの箱文字で作ろうと思っていたので、方向転換。木をメインとした看板にすることにしました。

写真は製作途中のもの。最終的には木だけでは不安なので、ベースにステンレスの箱文字、その上にひと回り小さい木の文字を取り付けた、贅沢な仕様となった。大変高価なものなので、失敗は許されず、友人の印刷屋に実物大の看板文字を印刷してもらい、現場で何度も皆で確認して大きさや位置を決めた、渾身の看板。

コンセプトケーキ2011/07/21 16:23

最初に会った時、パティシエは季節感を出したいと言った。日本に住む事の喜びは四季にあると思っている、私としても常に大きな建築のテーマでもある。店舗の内装にとことん素材にこだわったのは、お互いに理解しあえたからだと思う。オーナーもふたりのやり取りを信頼して任せてくれた。

そんな設計の中で、建築家からパティシエへの挑戦状とも受け捉えかねない家具が店の中央にある。パリで確信したそのショーケースは、たった一つのケーキを魅せるための装置である。ガラスの下にはコールドプレートが仕掛けてあって、生ケーキもおいておける。常に新しいことへ挑戦する芸術家の発表の場になればいいと考えた。パティシエへには相当のプレッシャーだろうが、彼ならやってくれるだろう。

Patisserie de Bois 完成しました2011/07/14 12:48

ついに、ケーキ屋さん完成しました。建築検査、消防検査、保健所検査もすべて完了。オープンに向けていよいよ走り出します。
8月6日(土)オープンです。
http://pati-bois.com/

パリのパティスリー2011/07/06 17:31

実は、震災一週間後にパリにケーキ屋の視察に行った。私とオーナーとパティシエの男3人組。2月から計画していたところ、あの大震災があり、その4日後には計画地の富士市も震度5強の地震にあった。計画停電中で新幹線もちゃんと走っていないこんな時に日本を離れていいものかとも考えたが、現地3泊の強行日程だから行こうとなって、深夜の羽田発のパリ行きに乗った。

現地でコーディネーターをお願いして、徹底的にケーキ屋を回った。さすがに全部は食べられないが、店の構え、ケーキのデザイン、自分自身20年ぶりのパリの街並みにかなり刺激を受けた。

そんな中、私が最も行きたい店があった。それは味ではなく、ケーキの魅せ方にある。コンセプト構想を練っていたときに、雑誌で紹介されていたこの店がヒントになると直感した。現地を見て想像通りか確認したかった。
Patisserie de Boisには、おそらくどこにもないケーキショーケースがあります。その家具が最後に作られている。なぜなら最後まで悩んで設計していたから。それを待ってケーキ屋さん完成です。

ハイブリッドオーブン2011/07/04 15:07

Patisserie de Boisの厨房は保健所検査が終わり、試作品つくりに入っています。注目なのはオーブン。設計中の2月に大問題が発生。それは厨房の使用電力が大きすぎてビル全体に影響を与えそうだとわかったこと。厨房の電気使用を押さえる検討に入ったが、電気オーブンの電気容量が圧倒的に大きくて、そこにメスを入れるしかなかった。
ちょうど、その数日後に幕張メッセで厨房機器展があり、予定しているオーブンメーカーも出展するので相談に行った。
目的は電気でないといけないのか?(私は素人的にガスはだめなのかと)メーカーいわく、ケーキは繊細で焼き色なども微妙なので8割以上のケーキ屋は電気を使用しているとのこと。ガスの利点はないのかというと、スポンジなどはガスの方がふっくらおいしくできる。とことんガスにこだわっている人もいますよ。との答え。

ふっと疑問がわき、両方つけられないのかな~と冗談で言ってみたら、3段の大きさはほとんど変わらないので、入れ替えることもできますよ。過去に一度だけ作ったことがあります。と言う思ってもみなかった答えが返ってきた。そこへパティシエが参加して説明すると、にっこりOKサイン。
どちらの長所も使えて、電気容量を大幅に減らしたハイブリッドオーブンが設置されました。
この電気とガスのいいとこどりで作られるケーキはどんな味がするんだろう。パティシエの挑戦が楽しみだ。

モンキーポッド2011/07/03 11:13

Patisserie de Bois には食べるスペースがある。普段は700角位のテーブルで2人掛け、それを4っ置いてあり、繋げると一枚の大きなテーブルになる算段。そこで、一枚板を4つに切るつもりで設計当初から一枚板を探していた。材木やからいろいろ写真を送ってもらって検討したが、今ひとつサイズや色合いがぴんと来ない。探していたのはモンキーポッドのような縁がシラタに変化するもの。以前、水戸の住宅で作ったテーブルが気に入っていたのだ。
http://www.artdinner.com/work/saku12.htm

いよいよオープンも決まり、製作の時期が迫ってきて、建築工房わたなべ社長と友人のさの設計室と飲みながら、モンキーポッドの話をした。すると付き合いのある地元の材木やマルダイに聞いてみるかとなり、夜遅く担当者に電話した。すると、ありますよの返事。マルダイでもあまり知られていない倉庫に眠っているという。灯台下暗しだな。

早速、次の日にパティシエも同席で見に行く。7枚の巨大な板があった。その中でもイメージのカーブと状態のよさが気に入ったのが写真の一枚。幅1500、長さ3000、厚さ100の巨木だ。大きすぎるのでカーブの方を生かして、片方は切り、幅が1000以下とすることにした。イメージどおり4枚のテーブルができそうだ。4等分しても一枚50キロくらいするようだから、足も半端じゃない。友人の飯田板金の登場だ。

モンキーポッドの名前の由来は、全体の色と縁のシラタの様がサルの手のひらのようだということを聞いたことがある。長らくアフリカの木だと思っていたが、原産は南アメリカで、日立の「この木なんの木」のあの巨木がそうだった。磨かれてどんな木目を魅せるのか楽しみです。

上棟式の価値2011/06/28 22:32

日曜日は上棟式でした。都会では密集しているので、休日は音が出る工事をしないそうです。よって上棟式も平日にしめやかに行うことが多いという。しかし建主が参加できる日が休みの日しかないとなれば話は別。そんな理由で、大安の日曜日に儀式だけすることになりました。

工事自体は前日までに終えて、大工さんたちに集まってもらいました。
上棟の後の直らいは、お酒が出ないことが多くなったという。その理由は車で仕事に来るからです。今回は工事をしないので、職人さんたちには飲める体制で来て貰いました。上棟式だけに来るので、少人数となりましたが、盛り上がりました。SEは床もしっかりしているので、2階のダイニングになるところにテーブルを用意して、2時から5時まで宴会になりました。

建主の家にかける思いや性格が職人にもダイレクトに伝わるいい機会です。子供も奥さんも一緒になって場を囲み、お酒の力で本音も出て有意義だったと思います。上棟式は祝儀やもてなしにお金がかかるかもしれませんが、家つくりの大事な過程だと考えています。日本のすばらしい伝統は伝えていきたいですね。

クレーン2011/06/25 10:27

建て方は通常レッカー車がやってきて、構造材や合板の材料を上部に吊り上げて行きます。この現場ではクレーンタイプのもので、はじめてみました。現場監督と話すと、この方が小回りが利くので、都市部の狭いところは都合がいいそうです。実際この現場も道路に電線や街路樹があり、それを避けながら材料を引き回すのは、レッカーでは大変そう。また道路に設置しないとならないので、かなり交通の邪魔になる。それにレッカー車より音が静かだそうです。
難点は持ち上げられる重量に限度があるので、いっぺんに材料を持ち上げられないそうです。そのために工夫していました。現場は狭いので建ち上がるペースにあわせて、構造材が毎日入ってきます。そのときはトラックのユニックを使って階上に材料を持ち上げる。そのあとクレーン車に入れ替わって作業する。
作業の手順を熟知している職人たちなので、合理的に手際よく進めていました。
規模は小さいけど、下から見上げるとサクラダファミリアの工事現場でみたクレーンのようでした。外国のクレーンは水平です。

金物工法の利点2011/06/25 10:23

バルコニーの床なども金物でキャンティーレバーのように床梁をつけられます。これは設計上、かなり楽なことで、今まで、在来では梁の高さを変えて、室内から梁を交差させて張り出すなどして、難しい収まりを考えていました。また平面的に斜め角度も容易にしかも正確に接合できます。こうしたことを考えるのも設計力ではありますが、簡単になり自由度が増して形状が作りやすくなりました。簡単だからと、慣れで考えることをやめてしまわないようにすることが大切ですね。